悩みの原因や解決方法

境界例、難治性うつ病、人格障害などの意外な原因~甲状腺、副腎疲労など

[「境界例」の原因と治し方「パーソナリティ障害」の原因と治し方心に影響する身体の不調「発達障害」とは何か?「うつ」の原因と治し方悩みの原因や解決方法]


 

 “心身相関”といいますが、心理的な症状には、身体的な不調も影響します。
特に境界例や、難治性の悩み・精神障害の原因が実は身体の不調からくるケースが多くあります。「精神障害=脳の病気」と考えていると本当の原因を見誤ってしまいます。

 それぞれの不調を改善することももちろんですが、心理療法を行う際も不調を理解した上で行うのとそうでないのとでは効果が大きく異なります。
 今回は、心理的な症状に影響する心理的な不調の中でも主要なものをまとめてみました。

 

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境界例

 

 

1.副腎の不調

・副腎の役割~ストレスに対処する

 副腎はストレスに対処するために存在する臓器で、腎臓の上にまたがるように存在するために副腎と呼ばれています。副腎は、副腎皮質と副腎髄質とに分かれています。副腎皮質からは主としてコルチゾールが分泌され、ストレスに対処します。副腎髄質からは主にアドレナリンとノルアドレナリンが分泌され危機に対処します。脳下垂体からの司令を受けてストレスに対処する臓器です。

 

・副腎の不調とその特徴

 副腎にも様々な不調がありますが、心理的な病気と間違われやすいものとして副腎疲労症候群があります。副腎疲労症候群とは、長期間ストレスにさらされることで副腎がくたびれてしまう症状です。精神的なストレスだけではなく、アレルギーを引き起こす食材や蓄積される重金属など物質的なストレスも影響します。疲れが取れなかったり、抑うつ的になったりと、うつ病に似たような症状が生じます。
 うつ病は脳がくたびれて起きる病気ですが、うつ病の治療をしていて良くならない場合は副腎疲労症候群を疑う必要があります。

 副腎と甲状腺は相関関係にあり、両方の不調を併発しているケースも多いとされます。


・副腎疲労症候群~なかなか治らない、うつ病の場合などは注意が必要

<心理的な症状>
 ・ちょっとしたことでイライラする
 ・プレッシャーをかけられると思考が混乱する
 ・何もかも嫌になる
 ・気分が落ち込む
 ・人生が虚しく感じる
 ・やる気がでない
 ・仕事がはかどらない
  など

<身体的な症状>
 ・慢性的に眠く、疲労が解消されない
 ・朝起きるのがつらい
 ・カフェインがないと目がさめない
 ・午後11時過ぎに元気になる
 ・寝つきが悪い
 ・中途覚醒があり、その後眠れない
 ・昼過ぎに特に疲れを感じる
 ・アレルギー症状の悪化
 ・鼻炎、喘息が悪化した
 ・塩分や糖分の濃いものを無償に欲する
 ・毎日、お酒を呑まずに入られない
 ・体重が増加し、特にお腹まわりやお尻に脂肪がついてきた
 ・抜け毛が多くなり、髪の毛が薄くなってきた
 ・風邪をひくとなかなか治らない席が数週間続くことがある
 ・慢性の便秘
 ・冷え性
 ・腕や顔のシミ
 ・関節の痛み
 ・くるぶしがむくみやすい夕方にむくみがひどくなる
 ・PMSや更年期障害がひどくなった
 ・座った状態や、横になった姿勢から急に立ち上がると、立ちくらみやめまいがする
 ・性欲が著しく低下した
  など

 

・副腎疲労症候群の検査と治療

 副腎疲労症候群は、専門の病院で唾液検査などで見つけることが出来ます。
副腎疲労症候群とされる検査の数値は、通常の健康診断では正常とみなされる範囲に収まります。
そのため、一般の検査ではよほど重い数値が出なければ副腎に異常があると見なされないため、専門の病院で検査を受ける必要があります。
 副腎疲労症候群は、栄養療法などで改善することが出来ます。

 

 

 

2.甲状腺の不調

・甲状腺の役割~「代謝」をコントロールする

 甲状腺は、喉仏の下にあります。大きさは親指2本くらい(縦4~5センチ、横2~3センチ)で、蝶のような形をしています。甲状腺は、身体の「代謝」をコントロールする役割を果たしています。そのために必要なホルモンを分泌しています。甲状腺ホルモンは、タンパク質、炭水化物、脂肪、ビタミン、水分などが上手く利用されるように働きかけます。子どもの発育、成長にも重要な役割を果たしています。代謝のアクセルペダルに例えられます。
 甲状腺は、脳の視床下部-脳下垂体からの司令で甲状腺ホルモンを放出しています。

 

・甲状腺の不調とその特徴

 日本では約500万人が甲状腺になんらかの問題があるとされます。女性に多いとされます。ただ、すぐに対処が必要と見なさらなかったり、心臓病や糖尿病、高血圧、更年期障害、うつ病、認知症など他の病気と間違われたりということがあります。

 甲状腺の不調には大きく2種類あります。
 一つは、甲状腺の機能が亢進してしまうものです。原因は不明ですが、自己免疫疾患によって甲状腺が働き過ぎて生じるとされます。背景として遺伝や、誘因としてストレスやウイルスの影響も指摘されています。バセドウ病が9割で、他に過機能性結節無痛性甲状腺炎亜急性甲状腺炎などがあります。

 

 もう一つは、甲状腺の機能が低下してしまうものです。同じように原因は不明ですが、自己免疫疾患によって甲状腺が炎症を起こして生じるとされます。代表的なものとして橋本病があります。
 
 なお、甲状腺腫とは、甲状腺の腫れを意味し、病名ではありません。いわゆるガンということではありません。甲状腺の腫れや腫瘍はほとんどが良性ですので心配はいりません。


・甲状腺機能低下症(橋本病など)

<心理的な症状>
 ・やる気の低下
 ・倦怠感
 ・眠気
 ・頭の働きの低下
 ・仕事の能率の低下
 ・物忘れ
  など

<身体的な症状>
 ・脈が遅い(1分間に60以下)
 ・むくみ
 ・皮膚がカサカサ
 ・寒いのが苦手
 ・声がかすれる
 ・声が低くろれつが回らない
 ・食欲が無いのに体重が増える
 ・便秘
 ・あまり汗をかかない
 ・耳が遠い
 ・しゃがみ込むと立ち上がるのがつらい
 ・脚がつることが多い
 ・手のひらが黄色い
 ・毛髪が細く、抜けやすい
 ・眉が薄くなる
 ・尿に蛋白が出る
 ・生理の出血量が多くなり、持続日数が長くなる(女性)
 ・身長の伸びが鈍くなる(子ども)
  など

 

・甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)

<心理的な症状>
 ・イライラ
 ・神経質
 ・他人とのトラブルが多い
 ・うつっぽい
 ・集中力の低下
 ・兄弟げんかが多い(子ども)
 ・成績の低下(子ども)
  など

<身体的な症状>
 ・脈が速い(1分間に80以上)
 ・汗かき
 ・暑いのが苦手
 ・動悸
 ・息切れ
 ・手の震え
 ・疲れやすいが、気が高ぶっていることが多い
 ・微熱
 ・食欲亢進
 ・食べているのに体重が減る
 ・目つきの変化
 ・まぶたのむくみ
 ・下痢
 ・筋力の低下
 ・朝、脚に力が入らず立ち上がれない
 ・髪の毛が抜ける
 ・白髪が増える
 ・肌が黒くなる
 ・白い斑点が出来る
 ・痒み、湿疹
 ・爪の変形
 ・尿に糖が出る
 ・生理の出血量が少なく、持続日数が短くなった(女性)
  など

※バセドウ病は、眼球突出が印象にありますが、実際は5%程度の人にしか症状は現れません。

 

・甲状腺の検査と治療

 病院で血液検査を行うことで検査することが出来ます。
 バセドウ病や橋本病などは不治の病でも難病でもありません。最近は数ヶ月の投薬治療で改善する人も多いと言われています。

 

 

境界例、難治性うつ病のイメージ2

 

 

3.発達障害

 発達特性の影響を視野にいれることは、近年、臨床心理学のあり方を変えるのでは?とされています。パーソナリティ障害、強迫性障害、トラウマ、幻覚など様々なものが実は発達障害の影響である可能性があります。

⇒詳しくはこちらをご覧ください。
 「大人の発達障害の本当の原因と特徴~様々な悩みの背景となるもの」

 

 

 

4.医原病(薬の影響など)

 医原病とは医療行為が原因で生じる症状のことです。なかなか良くならず症状が長引いた際に、患者の不調の訴えに呼応するように薬の種類と量が増えている場合などに生じます。衝動性や幻覚など様々な精神症状となって現れます。また、初期の副作用や薬を中断した場合の離脱作用(中断症候群)によるものもあります。

 薬を整理すると不調が収まることがあります。

※減薬は勝手には行わず、必ず医師と相談の上で行う必要があります。

 

 

 

5.その他(高齢者、女性などに影響するもの)

 

5-1.認知症

 認知症とは病名ではなく、何らかの病気が原因で生じる知的能力の低下のことを指します。認知症の原因としては、アルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症があります。アルツハイマーが最も多く7割を占めます。

 高齢者の場合で、うつ病や統合失調症様状態と診断されて治療を受けてもなかなか症状が改善しない場合、認知症が関係している場合があります。

 

認知症の症状

<中核症状>
 ・記憶障害
 ・見当識障害
 ・判断力の障害
 ・失語
 ・失行
 ・失認
 ・実行機能障害
 ・問題解決力の障害

<周辺症状(BPSD)>

 ・徘徊
 ・暴言
 ・暴力行為
 ・多弁、多動
 ・幻覚(幻視、幻聴)
 ・妄想
 ・興奮
 ・睡眠障害
 ・不安
 ・抑うつ
 ・焦燥
 ・せん妄
 ・異食
 ・過食
 ・介護への抵抗
  など

 

 

5-2.PMS(月経前症候群)

PMSとは月経前症候群のことです。女性が生理の前に感じる不調のことです。
原因はよくわかっていませんが、ホルモンや神経伝達物質の影響などが指摘されています。
また、PMSは甲状腺や副腎の不調、ストレス、カフェインなども影響することがあります。

 

PMSの症状

<心理的な症状>
 ・うつっぽくなる
 ・不安になる
 ・イライラする
 ・攻撃的になる
 ・興奮しやすくなる
 ・涙もろくなる
 ・罪悪感にさいなまれる
 ・理性がなくなる
 ・優柔不断になる
 ・孤独を感じる
 ・恐怖心を感じる
 ・気分にムラがある
 ・妄想や疑い深くなる
 ・突然パニックになる
 ・判断力が鈍る
 ・自尊心を喪失する
 ・自信がなくなる
 ・不眠症になる
 ・自殺したくなる
 ・緊張する
 ・人と会いたくなくなる
 ・判断力の低下
 ・注意力の低下
 ・集中力の低下
 ・自傷、自虐癖
 ・音、光に敏感になる
 ・依存的になる
  など

<身体的な症状>

 ・むくみ
 ・頭痛
 ・腹痛
 ・背中痛
 ・便秘
 ・下痢
 ・疲労感
 ・倦怠感
 ・鼻炎
 ・口内炎
 ・ぜんそく
 ・じんましん
 ・ニキビ
 ・肌荒れ
 ・体重が増える
 ・視力が低下する
 ・喉が渇く
 ・耳鳴り
 ・吐き気
 ・節々が痛む
 ・動悸
 ・めまい
 ・体臭が強くなる
  など

 

 

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(参考)

伊藤公一「甲状腺の病気の治し方」
赤須文人「新版 甲状腺の病気」
伊藤公一「よくわかる最新医学 新版 甲状腺の病気」
野口仁志 内野眞也「甲状腺の病気」
出雲博子「ホルモンの病気がよくわかる本」
藤森徹也「副腎疲労症候群」
本間良子 本間龍介「しつこい疲れは副腎疲労が原因だった」
相良洋子「PMSを知っていますか」
リネヤ・ハーン「PMS(月経前症候群)を知っていますか?」

 

 

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